【“ヒト”は生まれた時から“人間”なのか】
以前「自立型社員をどう育てるか」というテーマについて名古屋大学の植田教授のお話を伺いました。
その中で2つ興味深いものがありました。
一つ目は「“教育”とは何か」という問い。 二つ目は「“ヒト”は生まれた時から”人間”なのか」という問い。
今回は二つ目のことについて。
二つ目は A・ゲゼル著 中野善達・清水知子訳「狼に育てられた子どもたち」から
【自動的には人間にはならない!?】
人間の赤ちゃんに生まれても「自動的」には人間にはならない。 学習がいかに重要かということ。
狼に育てられた子どもたちは手は前足として使っていた。 ものを掴むことができず、餌を手で抑えるために使っていた。 これもなるほど環境が行動に現れ能力となると目からウロコでした。
【学習を教えるときに大切なこと】
上手く出来ない子がいるときは「学習をしくじっただけのこと」というお話もありました。
その事例も興味深く、 足の遅い子がいると、「死ぬ気で走れ!」とかいうけれど そういう人を調べてみるとまっすぐ走らずに身体が開いていて蛇行して走っている分遅くなるとのこと。
教える人がよく観察して伝えていれば早く走れるようにもなる。 生きていくための学びではなく、根拠を考えず点数を取るための学びになっているのなら、社会にでて「問題解決」をするように言われても難しいと思います。
会社に入っても「常識」とか「当然」いう、詳細の説明のないその人だけの「常識」に当てはめられてもそれでは人は育たないと思います。 また知識や技能だけを教えられても「どうしてそうなるのか」の根拠を知らないままでは成長も問題解決も創造も難しいと思います。 ということは伝える側がどれだけ根拠までを理解し、伝えられているかということが大切だということです。
「相手の反応は自分のコミュニケーションの成果である」という前提がNLPにはありますが、そのとおりです。 相手に伝えて出来てないときは、出来てないということが結果であり、伝えた側の結果です。 わからない方が悪いという方もいますが、“伝えたいのはだれですか?”ということです。
【自分の足で生きていけるために大切なこと】
最後に心に残った言葉に「高得点者の低学力問題」という言葉がありました。 人ごとのようでもありますが、我々もその教育を受けてきた世代です。 教育の基本に立ち返り、自分の足で生きていくことが喜びであり、学ぶこと、知ることが喜びである環境をつくることが大切だと改めて思います。
そして自分を知ることはとっても重要だと思います。 自分を知るセミナーを開催します。是非自分と向き合う時間としてください。
性格検査セミナーの詳細は、こちら ↓ から。
Comments