思い込みで生きている私たちは、自分の思い込み通りの行動をしない人を見ると不安や不満を感じます。そしてその根底には恐れがあります。
私たちは、自分と違う行動をする人を自分もあのようなことをしてみたいと目標とする人もいれば、それを嫉妬や嫌悪感として現す人もいます。
前者は自分を成長させるプロセスであり、後者は自分を痛めるプロセスです。
嫌いや苦手や合わないと思うことで、その人と距離を取ることは差別ではなく、区別としてはあります。
このような質問を聴くことがあります。 「嫌いな人を好きになるにはどうしたらよいですか?」と。
プロセスとしては、嫌いも好きも、その人にエネルギーが向いているので同じことをしています。
嫌いと思うことで自分がしんどくなっていることに気づいているからこそ、そこから逃れたいという思いになります。
「そもそもその人との関係の目的は何ですか?」です。
仕事であれば、仕事の目的に向かうこと、目標を達成することが同意の上ならば、嫌いも好きも関係ありません。
そこに必要なのは、「尊重」です。
嫌いは尊重を妨げます。好きは尊重しているようですが、いずれにしても共依存です。好きは嫌いに変わる可能性を多く含んでいるからです。
みんな違います。
違うからこそ誰もが資源となります。そして組織においては、同じ目的に向かっていることが絶対条件です。ただ手段は無限にあります。手段が自分の考えているものと違うということに恐れ、それを感情で表現することは役立ちません。
感情に覆われた段階で、自分を豊かに取り扱えなくなります。 嫌い、苦手、合わないは、自分の思い通りに人を動かす力がないと思うとき、自分の価値観と違うことを見た時、聞いた時、感じた時に起こります。
だからこそその先をどうするのかが大切です。
共に行動する必要があるのであれば、違う手段、行動をとっている意図を確認し、目標に向かっているのか、違う方向へ行っているのかを互いに確かめ合うコミュニケーションをする必要があります。
どのような行動にも肯定的意図があります。 肯定的意図を訊いてみること。そうすることで不安や不満に感じていた行動も、どうしてそのようになるのかがわかってきます。
そして肯定的意図を訊くこと自体が尊重です。 そして訊くことができる人は、自分を認め尊重しているということです。
どうぞ、自分の力を信じてください。 どうぞ、関わる人の力を信じてください。
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